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1/11/2015

全国高等学校 ビブリオバトル2014 決勝大会

全国高等学校 ビブリオバトル2014 決勝大会
活字文化推進会議主催、読売新聞主管で行われたこの催し。
これまで、関東大会と関西大会が行われてきた高校生大会。
今年初めて全国大会が行われ、
各地区の予選を勝ち抜いてきた16名の高校生が、
よみうり大手町ホールに集結!
私は司会としてお手伝いさせて頂いた。

熱いバトルに惹き込まれ、
長丁場だが、あっという間の一日だった。
大会後の交流会にて。
やりきって笑顔あふれる高校生たちと、ゲストの皆さん。

ビブリオバトルのコンセプトは、
「本を通して人を知る 人を通して本を知る」。

淡々とした語り口で、静かに訴えてくるプレゼンや、
会場が何度も笑いに包まれる、緩急の効いたプレゼンのほか、
本当に本が好きなんだなぁと、
その純粋な気持ちが真っ直ぐ伝わってくるプレゼンもあった。
練りに練られたであろう、
それぞれの5分間の発表に、感心するばかり。

さらに、観客席からどんな質問をされるかわからない、
発表のあとの質疑応答。
この時間こそ、彼等と本との距離が垣間見える瞬間があり、
すごく興味深かった。

そして、ゲストの皆さんの講演も素晴らしかった。
作家の角田光代さん。
「本との関係は非常に個人的なもので、誰かと共有できるものではない。」
そう思っていたが、初体験のビブリオバトルに想定外に魅せられたこと。
知的書評合戦の面白さを、逆説的に教えて下さった。
絵本セラピーに通じる学びも頂いた。
詩人であり、福島の高校の国語教諭でもある、和合亮一さん。
和合さんの絵本デビュー作、『はしるってなに』に衝撃を受けていた私。
ぜひ一度お会いしたかった方で、ありがたい機会だった。
震災を経験した高校生が、
「胸にある、言葉にならない思いを伝える力をつけたい。
そのために本を読みたい。」
と語ったというお話。私は忘れないだろう。

本が拓いてくれる世界はきっと、
果てしなく広く、どこまでも深い。
バトルの余韻残るなか暮れていった東京の空は、
やけに美しかった。