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11/05/2017

『あかちゃん』とおっぱいの日々

前回のブログに綴ったtupera tuperaの展覧会。
会場までのドライブ中に息子が読んでいたのは、
お気に入りの絵本『あかちゃん』(作:tupera tupera/ブロンズ新社)だ。
しかくではなく、まあるい絵本!
日本で初めての丸型絵本である。

「かわいい かわいい わたしのあかちゃん」
と物語は始まり、
左ページに文章、右ページには赤ちゃんの表情が。
赤ちゃんが好きなボールやタンバリンなど、
まあるいものが次々出てくるけれど、
「にこにこ にっこり いいおかお」だった赤ちゃんが、
だんだんと表情を崩していく。
その赤ちゃんを最後に笑顔にしたのは、
お母さんの”おっぱい”だった・・・!
というストーリー。
(最後の衝撃のしかけについては→こちら

赤ちゃんとおっぱいのやわらかさを表現するために、
初めてパステルを使ったというこの作品。
本当にページをなでなでしたくなるような、
やわらかくて優しいオーラに包まれている。

この絵本を開くといつも、
産後間もないころの気持ちを思い出す。
こちらは、息子がまだ生後1か月ころの写真。
絵本の赤ちゃんと息子の顔のサイズがほぼ同じだー♪
と並べてみたところ。

しあわせいっぱいなのだけど、
人生初の授乳の日々にてんやわんやしていたわたし。
ちゃんと足りているのかな?
こんなに頻繁にあげるの??
寝不足で体がついていかないよ???
乳腺炎になってしまい、
40度の熱でふらふらになりながら授乳したこともあったなぁ。

疲れて息子の隣に寝ころんで、
ふと『あかちゃん』を開いて読んでみたときのこと。
息子がおっぱいのページで、
「くふっ!」と小さく声を出して笑ったのだ。
もちろん内容を理解しているわけではなく、
奇跡のようなタイミングだったのだけど。
でもでも、
もしかしたら何かを感じたのかもしれない・・・!
と思ってしまうくらい、確かに笑ったのだ。

つられてこちらも笑ってしまい、
心がふわり軽くなるのを感じた。
「そうかそうか、やっぱりおっぱいがすきなのね。
よーし、お母さんがんばるよー!!」と。

いまとなっては離乳食をモリモリ食べるので、
授乳の回数もだいぶ減ってきたけれど。
息子はおっぱいのページで、
ニコニコしたり声をたてたり、
明らかにうれしそう笑。 

いつかは終わりがくるのだ。
大変さもあるけれど、
期間限定の授乳というしあわせな時間を、
大切に味わっておこうと思う。

この1年のわが子の成長を感じつつ、
新米母さんのこころもまあるくしてくれる、
2人の愛読書となっている。

===
この絵本の製本行程が動画で紹介されているのでシェアします。
知恵と技術の結集を感じる8分間!
ぜひご覧ください。

*『あかちゃん』発売記念_まんまる絵本ができるまで*


tupera tuperaのHPはこちら↓